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パンフレット制作の手引き

1.ターゲット設定で効果的な印刷物をつくる

印刷物全般にいえることですが、ターゲットを強く意識することが重要です。
ターゲット設定とは、その印刷物の読み手や使い手は誰かを明確に定めることです。
年齢や性別だけでなく、家族構成や職業、ライフスタイルなど、具体的に設定してみることで特性やニーズをしっかりと汲み取ることができます。
逆にターゲットがぼんやりしてしまうと、あらゆるニーズに答えようとしてしまい、分かりづらい印刷物になったり、その印刷物をつくる目的が達成しづらくなってしまったりします。したがって、印刷物を制作する際には、その精度はどうであれターゲットを思い切って決めてしまうことをおすすめします。

ターゲット設定の方法

では、実際にターゲットはどのように絞り込むのがよいのでしょうか。

例えば、歯科医院さんがパンフレットを制作するとしましょう。
ただ漠然と「女性」をターゲットとしてもパンフレットのコンセプトが見えてみません。そこで、ターゲットのライフスタイルや悩み、価値観について想像してみます・・・

ターゲットの定め方は下記のようにイメージしてみると良いでしょう。

・30代の女性、既婚者、専業主婦、幼稚園に通っている子どもがいる
・虫歯に悩んでいる、最近ズキズキとした痛みがでるようになった
・家事や子育てが忙しく、なかなか歯医者に行く余裕がない
・小中学生の頃には歯医者に行っていたが、大人になってからはほとんど行ったことがない
・痛い治療は嫌だ、歯医者は嫌なイメージがある

ターゲット設定のメリット

このようにターゲットを設定してみると、印刷物をつくるうえでいくつかのメリットがあります。

1. 顧客のニーズを理解することができる

上の例でいうと、「子どもと一緒に行きやすい歯医者がいい」「子どもを迎えにいく前の時間帯に行きたい」「治療の流れを教えて欲しい」「総額で治療費はどれくらいか教えて欲しい」「なるべく痛くない治療をしてほしい」「安心できる歯医者がいい」など、いくつかのニーズを具体的に想像することができるでしょう。

2. 最適なデザインを実現しやすくなる

主婦で歯医者に慣れていない方がターゲットであれば、親しみや安心感を与えるデザインがよいでしょう。暖色を使ったり、フォントをやわらかくしたり、イラストや図解などを加えるのもよいでしょう。
逆にターゲットが異なれば、スタイリッシュで高級感を与えるようなデザインにすることも考えられます。

3. 制作関係者と意思疎通がしやすくなる

パンフレットを制作する際に制作会社・印刷会社にデザインを依頼するかと思います。デザインを第三者に伝えるとき、ターゲットのイメージを伝えることで、意思疎通がしやすくなります。出来上がった後に「なんだかイメージが違う・・・」と後悔しないためにもターゲットを伝えてみましょう。

このようにターゲットを設定することで、効果的な印刷物をつくることができるのです。パンフレットやチラシなどを制作する際には、改めてターゲットを意識してみるとよいでしょう。

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